私が精神科にかかりはじめたのは、

私が精神科にかかりはじめたのは4,5年前だが、ずっと前から精神を病んでいたと思う。

 

幼児期から、公文・ピアノをはじめとする厳格な教育。

姉には小さいころからいじめられた。

姉は中学生で摂食障害となり、私に暴力と暴言が向けられた。

姉もつらかったろうが、私も気が休まらない毎日だった。

毎日、しょっちゅう、きっかけもなくデブとか死ねとか怒鳴られ、家の中ですれ違う時は必ず叩かれた。

姉の機嫌のいいときなどなかった。

夜通し暴れて泣き叫んでいることもあった。

毎日のように殴られ、蹴られ、私の腕にはひっかき傷が絶えなかった。

 

母には、「姉のことを人に言ってはいけない。あなた自身が恥ずかしい思いをすることになる」と言われた。

 

今から思えば、警察でも、児童相談所でも何でも行けばよかった。

 

私は、疲弊する両親の負担にならないよう、「私だけはいい子でいないと」と、思っていた。

 

それから、私は大学、大学院へ行って・・・

大学院時代は一人暮らしをした。

姉から解放されてうれしかった。

大学院ではいい経験をし、楽しかったが、頑張りすぎた。

自分を追い込みすぎた。

私とはレベルの違う天才たちの集団の中で、なんとかついていこうともがいてもがいて・・・

余暇などほとんどなく、人間的な成長も、必要な経験も、なにもなしで、一心に学業だけに取り組んだ。

大学院の途中から、「死にたい」と思うようになった。

 

その後、あまりにも未熟なまま働き始めて、未熟すぎて正面から批判され、ひどい精神的打撃を受けることが何度かあった。

それから数年かけてうつ病が熟成していって、どうにもならないところまでいって、精神科にかかるようになった。それが4,5年前。

 

いつの時点だったか、

「私は辛いことが多かったから、辛いことの対処には慣れた。大変なことがあっても柳のように流すことができるようになった。辛いことを受け流すことができるようになった」

と思ったことがあったけれど、間違っていた。

辛さは蓄積して私をむしばんでいた。