私の父は、私の姉を特別に可愛がった。

私の父は、私の姉を特別に可愛がった。

私が生まれて、母は赤ん坊の私にかかりきりになり、自然、父が上の子(姉)の相手をすることになった、その流れらしい。

 

今から思えば、それは明らかなのだが、私は気づいていなかった。

 

いつだったか(高校か大学くらい?)、母にサラッと、

「パパはアンタよりお姉ちゃんのことが好きでしょ、それでね、ナントカカントカ〜」

と言われて、初めて気がついた。

 

雷に打たれたような衝撃だった。

え、何言ってるの?そんなことないよ・・・でも・・・まさか・・・そういえば・・・

言われてみれば、その通りなのだ。

 

父は姉をとても可愛がっていた。

 

姉に比べれば、私はついでだった。

 

母は、あまりにも明らかなことすぎて、まさか私が気づいていないとは思っていなかったらしい。

 

でも、私は気づいていなかった。正直、気づきたくなかった。

 

あの日以来、父との間に壁を感じる。

 

不思議なことに、父よりも、そのことを指摘した母に憤りを感じる。