私と姉の関係が決定的に悪化したのは、私が学業で伸び始めてからだ。
姉は小さいころから私より足が速く、絵が上手く、背も高く、顔も可愛かった。
年上なので力も強かった。
それで、子どもの頃はいつも姉が上で私が下だった。
意地悪な姉でも、妹は慕う。
構ってもらって喜んでいた。
学業については、小学校低学年の頃から、私の方がよくできた。
姉が理解に苦しんだ単元も、私は(該当の学年になってからだが、)問題なくクリアした。
それは、「親は前に姉に教えているので、親の教え方が上手になったからだ」と聞かされていた。
確かにそれもあると思う。
それで、何も問題は起きなかった。
しかし、それだけではない、というのが、だんだんわかってくる。
中学受験の勉強を始めると、私と姉の学力の差は白日の下にさらされた。
中学受験で、下だと思っていた私に鼻を明かされ、姉は摂食障害、家庭内暴力へと堕ちていく。(そのほかにも原因はあると思う。学校や、部活でもいろいろあったらしい)
1歳しか違わないのだ。
私は、それが元凶の一つだと思った。
1歳しか違わなければ、あっという間に追い越してしまう。
せめて、3,4歳離れていれば、多少私ができたとしても、姉を追い越すことはなかったのでは・・・追い越しても目立たなかったのでは・・・
平穏な毎日を送れたかもしれない。
そういうことを考えて、私は娘(今5歳)を産んだ後、すぐには第2子を産めなかった。
そうこうしているうちにうつ病にどっぷりはまり、今も次の子のことを考えられない。